赤は紫に。紫は灰色に。終には野も岡も暮れ、影は暗く谷から拡がって、最後の日の光は山の頂にばかり輝くようになった。
島崎藤村 破戒
主人公が自身の苦悩を抱えながら見つめる、雄大な日没。移りゆく空のグラデーションは、人の心の揺らぎのように刻一刻と変化していきます。
人の内側には、思い込みや偏見、弱さが必ずあります。それを抱えて生きていく。あるいは、避けて生きていく。
明治期ではなく令和の今でも、差別をはじめとする根強いものが残っています。
そうしたものを抱え込み、弱さをひた隠しにして生きる苦悩。それをひっくるめてその人であり、そんな矛盾も含めて愛すべきなのかもしれません。
なんて特に何ということもなく、ガソリンを入れて買い物に寄ったヨークベニマルの屋上から見た夕景。
それが日々の迷いをふと消してくれて、今夜はポークソテーにしようと決めることができた。ただ、それだけのことです。
明日も変わらず10時から。
コーヒー選びに迷ったら、空を見上げるのではなく、僕に聞いてください。
