「ひとりでお店を始めたいけれど、何坪くらいの物件を選べばいいんだろう?」
開業に向けて物件を探し始めると、気になるのがお店の広さです。
広いお店は魅力的ですが、その分、家賃や内装工事費も高くなります。
一方で、狭すぎると作業がしにくかったり、必要な設備が収まらなかったりすることも。
ひとりで営業する小さなお店なら、広さを決めるときに大切なのは、
必要なスペースを確保しながら、無理なく維持できる規模にすることです。
今回は、ひとり営業のお店に必要な広さの考え方や、
物件選びで押さえておきたいポイントを紹介します。
1|ひとり営業のお店はどのくらいの広さが必要?
ひとり営業のお店は、業種や提供するサービスによって必要な広さが変わります。
まずは、物件探しの初期段階で参考にしたい広さのイメージを見てみましょう。
業種別の例
・カフェ・飲食店:〜10坪程度(カウンター中心、小さな客席のあるお店)
・テイクアウト専門店:数坪程度(持ち帰り中心の飲食店)
・美容室・プライベートサロン:10坪前後を目安に検討(施術席を絞った小規模サロン)
・ネイル・まつげサロン:数坪〜10坪程度(施術スペースを中心としたサロン)
・雑貨・小物の物販店:〜10坪程度(商品を絞ったセレクトショップ)
・アパレル・衣料品店:商品量や試着スペースに応じて検討(小規模な衣料品店)
※あくまで店舗の規模をイメージするための例です。
実際に必要な広さは、設備や客席数、商品量、物件の形状などによって異なります。
たとえば同じカフェでも、ドリンクや焼き菓子をテイクアウト中心で販売する場合と、
店内で食事を提供する場合では必要な広さが異なります。
美容室やサロンも、施術スペースだけでなく、待合や洗濯機、収納などの場所が必要です。
「ひとりで営業するから何坪」と一律に考えるのではなく、
どんなサービスを提供するかを基準に考えることが大切です。
2|お店の広さを考えるときに必要なスペース
物件を探すときは、店舗全体の広さだけでなく、
どんなスペースが必要なのかを具体的に整理しておきましょう。
① お客様が利用するスペース
飲食店なら客席、サロンなら施術スペース、物販店なら商品を陳列する場所です。
お客様にゆっくり過ごしてほしいのか、短時間でサービスを提供するのかによっても、必要な広さは変わります。
② 作業スペース
調理や施術、商品の包装など、自分が実際に仕事をする場所です。
ひとり営業では、接客と作業を同時に行うことも少なくありません。
設備を置けるかどうかだけでなく、作業中に無理なく動けるかどうかも重要です。
③ 収納・バックヤード
商品や材料、消耗品、清掃用具などを保管する場所です。
開業当初は「収納は最低限でいい」と考えがちですが、
収納場所が足りないと、商品や備品が店内にあふれてしまうこともあります。
バックヤードを広く取れない場合は壁面収納や造作棚を活用するなど、
限られた面積を有効に使う工夫もできます。
④ トイレ・水回り・その他の設備
トイレや手洗い場、給湯設備なども、必要に応じてスペースを確保しなければなりません。
特に飲食店や美容室などは、業種ごとに設備や衛生面の基準があります。
必要な設備を設置できるか、開業予定地の保健所などに事前に確認しておきましょう。
このように、店舗の広さは客席や施術スペースだけで決められるものではありません。
必要な機能をすべて洗い出してから、全体の面積を考えるのがおすすめです。
3|広すぎるお店・狭すぎるお店、それぞれの注意点
お店の広さは、開業後の働きやすさだけでなく、経営にも影響します。
①広すぎるお店は固定費に注意
広いお店はゆとりのある空間をつくりやすく、商品の陳列や客席の配置にも自由度があります。
ただし、面積が大きくなるほど、家賃や内装工事費、空調などの維持費が増える傾向にあります。
ひとりで営業する場合、使わないスペースが多くても、家賃は毎月発生します。
「広いほうが使いやすそう」という理由だけで決めず、
そのスペースを本当に必要とするのか考えてみましょう。
②狭すぎるお店は動線に注意
一方、コンパクトな物件は、家賃を抑えやすいのがメリットです。
しかし、設備を詰め込みすぎると、作業がしにくくなったり、お客様が窮屈に感じたりする可能性があります。
ひとり営業では、自分が動きやすいことも大切です。
接客しながら作業することを想定し、人が通るスペースや扉の開閉、
荷物の置き場なども確認しておきましょう。
大切なのは、広さそのものではなく、その広さで無理なく営業できるかどうかです。
4|物件を決める前に考えておきたい3つのこと
では、実際に物件を探すときは、どのように広さを決めればよいのでしょうか。
① 1日に何人のお客様を対応するか
まずは、1日に何人のお客様を迎えたいのか、どれくらいの売上を目指すのかを考えてみましょう。
たとえば、予約制のサロンで1日に数名をじっくり施術する場合と、
回転率を重視して多くのお客様を迎える場合では、必要な席数や動線が異なります。
目指す営業スタイルを具体的にすることで、必要な広さも見えやすくなります。
② 毎月の家賃を無理なく払えるか
広さを決めるときは、開業後の収支も忘れずに確認しましょう。
家賃は、売上が少ない月でも発生する固定費です。
理想のお店をつくることも大切ですが、売上が安定するまでの期間も見据えて、
無理なく支払える物件を選ぶ必要があります。
物件を比較するときは家賃だけでなく、共益費や駐車場代なども含めて検討しましょう。
③ 将来的に必要なスペースはあるか
開業後にメニューを増やしたい、商品数を増やしたい、将来的にスタッフを雇いたいなど、
今後の計画によっても適切な広さは変わります。
ただし、将来の可能性を考えて最初から大きな物件を借りる必要があるとは限りません。
まずはひとりで無理なく営業できる規模で始め、必要になった段階で拡張を検討する方法もあります。
自分がどのようなお店を目指しているのか、
開業時点でどこまで実現したいのかを整理しておくと、物件選びの判断がしやすくなります。
5|小さなお店だからこそ、空間の使い方が大切
限られた広さでも、レイアウトや収納、内装の工夫によって、
使いやすく居心地のよいお店をつくることは可能です。
例えば、次のような工夫が考えられます。
・壁面を有効活用する: 棚やフックを設け、床に物を置かずに収納する
・動線をシンプルにする: 接客・作業・収納の移動距離を短くする
・多用途に使える家具を選ぶ: 収納を兼ねたカウンターなどを取り入れる
・見せる場所を絞る: お店のコンセプトが伝わる場所に照明や素材を効果的に使う
小さなお店は、必要なものが手の届く範囲にまとまりやすく、
ひとりで営業するうえでのメリットもあります。
大切なのは、単に面積を小さくすることではありません。
限られた空間の中で、何を優先し、どこにスペースを使うかを考えることです。
まとめ|自分の営業スタイルに合った広さを選ぼう
ひとり営業のお店に必要な広さは、業種や提供するサービス、設備、目指す売上によって異なります。
物件を探すときは、まず必要な設備やスペースを洗い出し、1日の営業スタイルをイメージしてみましょう。
そのうえで、家賃などの固定費とのバランスを考えることが大切です。
また、物件の面積だけでは、実際の使いやすさまでは判断できません。
柱の位置や入口の向き、水回りの場所によって、同じ坪数でもレイアウトの自由度は変わります。
「この広さで、理想のお店を無理なく営業できるか?」
その視点を持って物件を選ぶことが、開業後の働きやすさや経営の安定につながります。
OPENERSでは、お店の開業に向けたご相談を受け付けています。
物件選びや店舗の広さ、内装・レイアウトなどで迷ったら、お気軽にご相談ください。
