インタビュー

株式会社いちい専務取締役 伊藤 大地さん

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創業の地、福島を活気づけるために…。

 

【経歴】
2004年福島大学経済学部卒業。
卒業後、伊勢丹系列のスーパーの八百屋部門のアシスタントバイヤーを務め、2008年に稼業である「いちい」の専務取締役に就任。

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※フリーペーパーGURUTTO vol.9の掲載に一部誤りがありました。(誤)「一九八二年創業」ではなく(正)「一八九二年創業」の誤りです。 大変ご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありません。今後はこのようなことがないよう細心の注意を払って参ります。今後ともGURUTTOをよろしくお願い致します。
   
御社の企業理念を教えてください。
 一八九二年創業。一二九年の歴史があるいちいは、もともとは海産物商から始まりました。
私は父から、そして父は祖父から、代々「会社は形態は変えてでも、社名は残るような、常に変化をさせるような会社にして欲しい」と言われてきました。その時代のニーズに合わせて、そこにしっかりと向き合い、地域の皆様に喜んでいただくことが大切だからです。その言葉は今も大切に受け継がれています。

 現在社員が一三〇〇人。家族も含めると、数千人の生活を支えていかなければならないため、プレッシャーはもちろんありますが、今後自分も成長していかなければ、会社の成長もないと思っているので、青年会議所との兼業は大変さよりも、学ぶことが沢山あります。最近では、子どもとの時間も大切にしたい思いから、青年会議所の事業に子どもを巻き込み、子どもと一緒に楽しみながら活動しています。

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街なか店出店について・経緯など教えてください。
 オリンピックが開催されたら人が集ることが予測されるのに、駅前に閉店した建物がある。なんとか賑わいを演出できないかという
お声が多くの市民の方から上がっているということ聞きました。当初から出店期間も決まっていましたので、損得だけで考えれば経済的合理性は見込めません。
しかし、反対意見などもありましたが魚屋時代に中合さんに出店させて頂いていた経緯などもあり、なんらかの形で中合にお礼をしたいという父である社長の思いもありました。ですから利益のことよりも、中合のオール福島の考えを引き続き取り入れ、地元の直売所としてとにかく福島を大事にしていきたいという思いから出店を決意しました。

 仕入れや売るものに関しては、出来るだけ地元のもので。この考えはコロナの影響もあります。地元の特産物を取り入れることで、少しでも生産者さんのお力になれればと思います。
 いちいロシナンテマーケットの反響は大きかったものの、オープンした時期がコロナの真っ只中ということもあり、いろいろ苦労がありました。魚屋のいちいが本気で肉に向き合いたい。そんな思いで始めた出店でした。当初は若者をターゲットにした取り組みでしたが、実際に始めてみると、ご年配の方にも喜んでいただき、大変嬉しく思っています。

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福島への思いを教えて下さい。
震災から今年で十年。コロナの影響であらためて、福島は豊かな土地だということ気づかされました。

海があり、山もあり、農作物も特においしい。

だからこそ、この土地をより大切にしていきたいと思いました。そして、土地だけではなく、福島のみなさんには、精神的にも豊になってほしいと願います。

 震災で本当に苦しい思いをし、それを乗り越えてきた私達だからこそ、コロナの影響も福島を中心に大丈夫だということを発信して行けたら…。まだまだ心配なことも多いですが、そう願います。
 
株式会社いちい専務取締役 伊藤大地さん
 ◆ インタビュアーから ◆
お忙しい中、貴重なお話をいただきありがとうございました!
写真担当:M.I インタビュー:D.M