その針は1947年以来、初めて真夜中の89秒前を指しています。世界の残り時間は随分と短くなったようです。
これまでも人類滅亡の予言やら何やらはたくさんあって、その度に裏切られて。終末の予言がハズレ、人類が生き残ったことで味わう喪失感。
いつの間にか生き延びてしまって、迎えていなかったはずの大人を演じなけれないけなくなって久しく。
「世界と距離を置くこと自体がかなわず、すでに悲惨な世界と自分の現実はぴたりと合わさり始めている。だからこそ、僕たちは「どうしようもない生」を生きる中で、各自が眼前にある不安と向き合わざるを得ない。」
藤井義允 「くそヤバい地球で、僕らは未来の夢を見ることができるか?」
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』論
案外少ないかも知れない世界の残り時間。存在論的な不安に付き纏われながら、何でもない日常を過ごす時、僕は何をしているでしょう。どうなんでしょう?
僕はコーヒーでも淹れてるんですかね。そもそも夢を見られるほどの残り時間も僕にはないかもしれませんので。
「200X年世界は核の炎に包まれた!」なんてことは全然なくて、今日もおおむね日本は平和だ。災害もテロも運良くまぬがれた僕らは思ったよりも地味な未来を生きている」
「ソラニン」 浅野いにお
明日もきっとまだ世界はあると思いますので、10時から、いつものようにお待ちしています。
#unit_coffee_stand