古いから美しいのではなく、そのものの生れ出た背景と人の心とが結び付いて美しいものが生まれる
志村ふくみ 一色一生
志村ふくみ氏は染織家です。農村の手仕事だった紬織を「芸術の域に高めた」と評価されて重要無形文化財(人間国宝)に。
染めることと織ることを生業に生命の本質と親密にふれ合い織り続けて今、確か100歳。
僕はアーティストでも何でもなく、むしろ疎いしセンスもない。
ただ良いなと思うものは良いなと感じることができます。
モノではなくとも、地球が造形した地形や鉱物や…もっと身近にある天然資源も皆美しさを持っています。
アーティファクトと言うとなんかオタク的な響きに感じなくもないですが…人間が作り出した人工物も、美しいものはたくさん。
古いとか新しいとか機能的とか装飾的とか、そう言うことではなく、人がいかに関わっているか、その背後にある「物語り」が我々に何を語るか、それをどう解釈するか。
美しさは「物語り」だと思います。
コーヒーという液体も、機会があったらぜひ透かしてみてください。透過すると美しい赤系の液体です。
それは豆の品種や産地、精製方法や焙煎度、抽出の仕方、そう言ったものでそれぞれに違っています。
産地のテロワール、生産者の取り組みや生き方、ロースターの考え方、バリスタの技能、そういう物語がそこには読み取れるかもしれません。
うちのコーヒーはグラスで提供してないから、上から少ししか透過できないんですけど…器の美を含めて楽しんで下さい。
コーヒーの赤色も器の深藍色も人が織りなす物語を含んで自然の色と相まって美しいかと。
「自然の織りなす色は何よりも美しい。」
しむらのいろ - 志村ふくみ、志村洋子公式ホームページ
https://shimuranoiro.com
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