蟷螂を食った事のない人に話しておくが、蟷螂はあまり旨い物ではない。
夏目漱石『吾輩は猫である』第一話(1905年)
名前のない猫「吾輩」曰く、カマキリは旨くはない。
虫との戦い。
夏の、どうでもいいこと。
でも、本人たちにとっては、たぶんどうでもよくないこと。
我が家のイタグレ、アッシュは、この夏、またセミを食べた。
死んでいると思ったセミに鼻を近づけると、突然、バババババタッと動き出す。
世にいう「セミファイナル」。
犬は一瞬びっくりした。
けれど、逃げない。
犬と蝉のセミファイナル戦。
蝉はまさに死力を尽くす。
だが、犬が勝った。
そして食べた。
美味しかったのかどうかは知らない。
漱石の猫は、カマキリを食べて「あまり旨い物ではない」と言った。
うちの犬さんは、セミを食べて何も言わない。
犬はそもそも、食べたものについて感想を述べない。
だから結局、何が美味しくて、何がまずかったのか、こちらには何もわからない。
カマキリは食べられ、セミも食べられた。
猫はそれを文学にした。
犬はただ食べた。
明日も10時から。
カマキリもセミも出ませんので、ご安心ください。
コーヒーが美味しいと感じていただけたら嬉しいです。
お好みなどあれば、どうぞお伝えください。
お好みに合っていたら、ご感想などいただけると嬉しいです。
明日も、お待ちしています。
