インタビュー

聖光学院高等学校野球部 斎藤智也監督

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夏の大会14連覇を達成
困難にも動じない聖光学院の強さ

 

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【経歴】
福島高校のエース、仙台大学で外野手、4番打者として活躍。
聖光学院高校赴任後は長く部長を務め、平成 11 年 9 月より監督に就任。

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甲子園の夏の大会が中止になり、
本当に苦しい中で、選手たちのモチベーションをどのようにして保たれたのでしょうか?
 どう考えても野球をやりたくてここにいる選手たちにとって、人生最大の衝撃だったろうと思います。私自身にとっても、人生最大の衝撃でした。コロナ自粛中ではありましたが、夏の大会に向かっているトップメンバー35名を緊急招集し、ミーティングを実施しました。
選手たちの気持ちを考えたら、緊急事態と感じましたから…。そこで選手たちに
「やめたいやつはいるか…」
と問いかけ、目をつぶらせて手を挙げさせました。やり方を変えて二回選手たちの意志を確認しましたが、誰一人として野球をやめたいという選手はいませんでした。沈黙が続く中、
「やると決まった以上は、何に向かっていくか、話をしようか」
と話を切り出しました。

「俺にとって、56年生きてきた中でワーストワンの衝撃だ。人生嫌なことはたくさんあるけれど、そのぐらいの衝撃が俺にもやってきたぞ」
と、まずは自分の中の話をしました。
 
 野球をやっていても目標がないということは、どう考えても選手たちにとっては最大級のショックですから。


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 それでも、聖光学院が普段から目標にしていることは何かを整理してみようと、話を先に進めました。
「鍛錬を積んで仕上がることが、最終的に野球につながる。逆境や不都合に襲われたときは、どういう風に解釈をすべきなのか」
という言葉を常に投げかけてきました。逆境や試練は、自分に対しての、自分を鍛えるための問いかけであり、自分に対してのメッセージであるから、試練や逆境には意味があるのだと…。

 ただ、この甲子園中止に意味があると思わせるには、どうしても無理がありました。でも、全ての競技も中止だし、オリンピックも見送り。
全てが足止めを食らっているいる状況の中で、
理不尽ではあるけれど、平等に苦しんでいるということを話しました。
「そんなふうにみんなが苦しんでいる中で、自分たちが一番明るく、光を醸し出すぐらいのチームとして、夏まで突き進むためにはどうしたら良いのか」
という話し合いを進める中で、
「不平不満を言わずに全てを受け止める力」
その力こそ、聖光学院が日本一を目指している所だと話をしました。「不動心」とはそういうことです。
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今までで一番印象に残っている試合を教えて下さい。
 ベストゲームは、2016年の東邦高校を破った試合です。投げたことがないピッチャーを使って勝てた試合でした。

 あの試合はうちのいいところが全て噛み合った試合で、初回から盗塁、盗塁の奇襲オンパレードの試合でしたね。今までいろいろいい試合はありましたが、投打と機動力が噛みあったベストゲームと言えると思います。
 

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休日は何をされていらっしゃいますか?趣味はありますか?
年に4、5回はゴルフに行きます。芝が茶色に変わる寒い時期、野球のオフシーズンや大会の節目などに行きます。

あとはドライブに行きます。桧枝岐に行ったり、只見に行ったり…。野球から離れて一人で向かいます。大会で優勝した後は休ませるので、そんなときに行きますね。あまり時間がない時には、サウナに入ったり、読書をしたりします。

取材日:2020.10.10
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聖光学院高等学校 野球部監督 斎藤 智也 監督
 ◆ インタビュアーから ◆
お忙しい中、貴重なお話をいただきありがとうございました!コロナ渦の中、聖光学院野球部の活躍ぶりは、私達にとってもとても嬉しいニュースでした。今後も益々のご活躍をお祈り申し上げます。
写真担当:M.I インタビュー:D.M