「見えたことの意味を理解するのも大事だけれども、見えないことが分かる概念作りをする方がもっといい」
サトウタツヤ 立命館人間科学研12、2006.講演録「発達の多様性を記述する新しい心理学方法論としての複線径路等至性モデル」
等至性とは、紆余曲折して迷いながら進むけれど、最後は同じような結果にたどりつくことを表す質的な心理学モデルを指します…たぶん。
この写真の階段はいくつかに分かれているのですが、必ず2階の広間に辿り着きます。そんな感じですかね。
人間の人生の構造(ストラクチャー)ではなく、過程(プロセス)の理解を目指す。(安田裕子、滑田明暢,福田菜、サトウタツヤ編『TEA 理論編複線径路等至性アプローチの基礎を学ぶ』)ものだそうです。
人生を表してみてと言うと、おそらく数直線的な人生の表現スタイルになると思います。
22歳卒業 25歳退職 27歳第一子出産…とか。
そう表すと何だか薄いものになります。分かりやすくはあるけれど。
素直に生きて、難なく選択して、何となく良い人生みたいに見えます。
でもそんな人はいない。その直線上に置ける出来事以外に、苦悩やら不安やらがたくさん。
他の道を選べたのに選ばなかったこともあるでしょうし、選択肢が見えなかったから問題に直面してしまった時などもあるでしょう。
言っても僕は平板な人生を、のうのうと歩んできた方ではないかと思いますが、それでも一応は悩んだり、あきらめたり、あきらめたり、あきらめたり。
薄っぺらいので、コーヒーも薄っぺらいねと言われないように、いい年して日々頑張っています。
今、コーヒー屋を選択しない人生もあったと思います。でも結局行き着いたのでしょう。そして残ったティラミスを食べていることでしょう。
ならやるだけです。きっと到着するところに行き着くはずですから。
明日も10時から。転けたせいで、軋むように痛む腕を誤魔化しながら、お待ちしております。
#unit_coffee_stand