激しい雨中にニュークロップのコロンビア、ピンクブルボンのウォッシュドが届きました。
軽々と運び入れていただいたのですが…重いです。運送の人はすごいです。
Colombia HENRY MUñOZ Pink Bourbon Washed
カッピングでやられました。僕的にはかなり素晴らしいコーヒーだと感じました。
ブルボン種が持つ甘さもしっかりと感じられましたが、それ以上に赤い果実を感じさせるジューシーさと共に華やかなフローラルさも。まだカップを片付けないうちにインポーターに連絡していました。
他と切り替える感じになるかもしれませんので、少しだけ提供は先でしょうか。
その豆のインポーターの説明文をご紹介します。これでも要約してあります。
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私たちはヘンリーと一緒に仕事ができることをとても嬉しく思っています。一人のスモールホルダー(=小規模生産者)を代表しているからです。
ある程度は国際市場にアクセスができていたにもかかわらず、スペシャルティ市場の成長至上主義システムにより、高品質なコーヒーが安価に引き入れられてしまい、生産者にはカップ品質や最終的な買い手に関する透明性がまったく提供されない、そうした搾取の対象となってきたのです。
(彼らは)自分たちの努力や献身が、敬意をもって扱われていると感じることはなく、コーヒーの納品地点以外でのつながりも一切なかったからです。
小規模生産者が、コーヒーに対してほんのわずかに高い価格を受け取ることはあっても、成長し、学び、進化し、あるいは自分たちの物語に自ら声をあげる機会すら与えられない。
悲しいことに、ヘンリーは自身のコーヒーが86点以上の品質であるにもかかわらず、ずっとそれ以下の価格で売っていたのです。
現在、彼らの小さな農園では、カトゥーラを3,000本、ピンクブルボンを4,000本、そしてサン・ベルナルドを4,000本育てており、年間の生産量は20~30袋程度にとどまっています。
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たった2ヘクタールの農地。そのうち1ヘクタールはただの土と岩だらけの土地でしたが、ヘンリー夫婦は力を合わせてそこを生産性のあるコーヒー農地に変えたそうです。
正当な評価を得られず、搾取の対象となり、自分たちの献身的努力の成果が尊敬されることもなく、声を上げる機会すらない。その状況がおかしいと気づく事もないまま、学ぶ機会も奪われる。
海外のコーヒーやワインに関わる生産者、労働者には未だに見られる事。
ただ、見えていない、気がついていないところの貧困という問題が、日本に住む僕らの身近な問題として厳然とあるということも可視化していかなければいけないのかもしれません。
遠い海の向こうの話ではないのだと思います。
このロットに限らず、素晴らしいコーヒーに敬意を表して、丁寧に焙煎、抽出し、エンドユーザーたる皆様によい体験をご提供させて頂きます。
明日も10時から。お待ちしております。
#unit_coffee_stand